君は知ってる?
昔々、この国のスターが歌った歌。
「負けない様に、枯れない様に、笑って咲く花になろう」
わたしが音楽に興味を持ったときには、この歌は少し古くなっていて、話題に上がらなくなっていた。
でもその歌声とその歌詞は、まだ何にも知らないピカピカのキャンバスみたいなわたしの感受性には、どんなに洗っても痕が消えない様に深くまで染み込んだ。
負けない様に、枯れない様に。
一見弱々しい響きの裏には、傷だらけでもしなやかに折れない芯が強く強くある。
笑って咲く花になろう。
負けたことがある人にしかわからないだろう。打ちひしがれたことがある人にしかわからないだろう。これは何よりも難しく、何よりも大切なことだ。
で、わたしはそんな花になれたのか?
そうだな、なれた時もあった。確かにあった。でも、その花は大き何かに根こそぎ引っこ抜かれてしまった。わたしのほとんどは枯れてしまった。
でも、ほんの少しだけ、生き残ったわたしのカケラが、少しずつ少しずつ回復と成長をしている。
わたしは何度も負けたし何度も枯れた。でも負けきってないし、枯れ切ってもなく、雑草の様に、何度も息を吹き返してきた。
また花になれるだろうか?キレイだねって言ってもらえる花に。
いや、そんな必要はないか。わたしとわたしの大切な人がそう思えれば、それでいい。
だから、笑おう。
最多から笑えるのではなく、笑うから咲けるんだ。
何度折れても刈られても、引っこ抜かれても燃やされても、萎れても、どんなに枯れかけても、息ある限り笑おう。
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